ダイアリィズ イン ミャンマー(8)

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2018年9月21日(金)
マンダレーから国内線でヤンゴンへ。
晴れ。

ダラダラと起きて、宿の1階で朝食を食べて、いつもの甘ったるい粉コーヒーを啜ってから昨日約束したミャンマー人と合流。彼のバイクは中国製の125ccで、タイカブのコピーっぽい雰囲気。名所に行くには外国人向けのマンダレー入域パスが必要だよってことで、ひとまず旧王宮へ。皇居と同じようにお堀で囲まれた広大なエリア。軍隊が警備していて物々しい雰囲気。チェックポイントではパスポートを預かられる。外国人が立ち入って良い場所も明確に決められている。今まで目にしなかった緊張感のあるミャンマーって感じ。旧王朝から山にまたがるエリアの名所をいくつか駆け足で廻った。俺が12時までね!と念を押したからね。そこから旧王朝を挟んだ街の対角線上にある郊外へ移動して、湖の近くにある大規模な僧院を見学。茶色い袈裟に身を包んだ坊さんの卵たちが何百人と並んで食堂へと向かう姿は圧巻。市内の観光名所よりよっぽど見ごたえがあった。そこでは仏教系の教育はもちろんのこと、英語など通常の教育もみっちり行われるという。まさにハイスペック僧侶の養成所。ここは仏教の国である。しかも並々ならぬ仏教の国である。面白いなと感じたのが、彼らのレベル?階級?によって使えるトイレが異なること。外国人向けは更に別で用意されていた。ふらっと立ち寄っただけの私らには分からない、だがしかし彼らにとっては大切なルールがきっと沢山あるのだよ。それを我々の価値観でトヤカク言うのはナンセンス。

ミャンマー人の彼が連れて行ってくれたあちこちの名所はどこも見事で興味深かった。でも自分にとって何より面白かったのは、マンダレーの道を現地民と同じ視点から眺められたこと。バイク集団の一部となり、交差点の喧騒に揉まれ、郊外の日陰でホッとした直後にダンプの後ろで盛大に黒煙を浴びる。そんな彼らの日常を少しだけ垣間見れたことこそ、一番価値あることだと思う。

彼と別れて宿近くの食堂へ。モヒンガーをむさぼる。店の女の子がどう見てもパチモンのシュプレームTシャツを着ていたので写真を撮る。いーじゃんそれいーじゃん。それから店を変えてビール。14時に宿に戻り、昨日予約しておいた空港までのバスを待った。

バスは割と約束通りに宿にピックアップに来てくれた。それからいくつかのホテルを経由して乗客をピックアップしてから郊外の空港へ。旧空港と新空港の2つがあることをバスの中で知ったので全身の毛穴が開くほど焦ったけど、google mapで現在地を確かめて、あー良かったバスはちゃんと正しい空港へ向かっている。

ヤンゴン行きの飛行機も定刻に離陸。エアカンボウザ。小さめのプロペラ機だが乗客は何十人もいてほぼ満席だった。横の席に座った方が日本人で、約1週間ぶりに日本語で会話した。彼は仕事の一環でマンダレーに来たそうだが、何とビックリ、我が地元である岐阜の大垣に在住の方だった。世間というか世界は何て狭いんだろう。まさかミャンマーの地で地元の訛りを聞くことになるとは思わなかった。ひとりの旅人として見たミャンマーと、ビジネス目的から見たミャンマーについてあれこれ意見交換。視点が違うと、同じものを見ていても感じ方が全然違って面白い。だからこそ、自分の目で見て肌で感じるのが好きなんだ。

だいたい1時間半でヤンゴンに着。ヤンゴンは雨が降ったように湿っぽかった。タクシーを拾ってダウンタウンへ。タクシーの運ちゃんが行先を間違えるというギャグをかますも、ワルイネワルイネーイイヨイイヨーと平和的解決。無事に宿に着。イギリス統治時代に建てられた古い洋館をリノベしたドミトリー。ここも綺麗で、居心地が良い。近所のレストランで腹いっぱい食って、ビール買って落ち着いた。