ダイアリィズ イン ミャンマー(5)

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2018年9月18日(火)
バガン市内を散策。
晴れのち土砂降り。

ヤンゴンから18時間、えげつない夜行列車でバガン入り。列車の中であれこれ世話を焼いてくれたミャンマー人のふたりが街まで一緒に行こうと言ってくれたので、ありがたく同乗させてもらう。トゥクトゥクタイプの小さな車両に大人5人が乗り込んでミャンウーへ。俺も少し払うよ、と言うと、良いんだこれくらい、それより君がミャンマーを楽しんでくれてるのが嬉しいんだ、と言ってくれた。

14時チェックインの宿に到着したのが11時。どうしようかなー早過ぎるかなーと思いつつ中を覗き込んでみる。若い女の子がソファで思いっきり爆睡している。恐る恐る声を掛けてみると飛び起きる彼女。悪いことしたなと思いつつ「さすがにまだチェックインには早いよね?」と聞くと、部屋は空いてるから良いよー。ありがたくチェックインさせてもらって、とりあえずシャワー。それからハミガキ。体にまとわりついた汗と砂埃を洗い流したら、急に体の力が抜けてしまった。あー揺れてない。揺れないって素敵。

1時間くらいダラダラ、宿の男の子と携帯の電波入らないねーここは街の端っこの方だからねーwifiも劇遅じゃんーそうだねー電話回線がすぐトラブるからねーなんてしょうもない話をする。それから電動バイクを借りて、ノープランのままミャンウーの中心部へ。ここでは電動バイクは自転車扱い。自転車扱いだからヘルメットは不要。そもそもバイクが40km/hしか出ない。もっと言うと路面がガタガタでスピードを出す気になれない。それは道路が舗装路になっても同じ。だけどミャンマー人たちはこの道でその運転テクを磨いてきたのだ。大通りに出ると、クルマや大陸製のミニバイクにガンガン抜かれた。クラクションは追い抜くぞの合図。分かってるよちゃんとミラーで見えてるよ。

ロードサイドの食堂でカレーを食べて、思ったより辛かったんでコーラを追加注文して、3200チャット。せっかくバガンまで来たから仏塔見に行くかーと思って店の人にオススメを聞いてみると、デカいところももちろん良いけど、そこら辺の小さな仏塔のほうが私は好きよと。確かに道を走っていると、これでもかというほどにバゴダが乱立している。店を後にして、試しにロードサイドの適当なバゴダを訪ねてみる。中に怪しげなオッサンがいて、頼んでもないのに勝手に説明を始めだす・・・。案の定、説明し終わった後に自分が描いた風景画を売りつけてくる。話は興味深かったけど土産はいらないので、俺のジャーニィは始まったばかりだからお土産のことはまだ考えていないんだーみたいな適当なことを言ってその場を逃れる。次のバゴダに行くと、またオッサンが鎮座していて絵を見せてくる・・・。今日訪ねたバゴダの数だけ、怪しげなオッサンと同じ会話を繰り返した。いや絵は素敵なんですよ、それぞれ違う作風だったりして面白いし。でもね、まだお土産買う気分じゃないんだ。縄張り争いとかあるのかなぁ。

何時間かフラフラして、喉が渇いたんで最初に寄った食堂にカムバック。コーラ1本だけ買って飲む。暑い暑いと喚き散らしていたら、おばちゃんがケラケラ笑いながら団扇であおいでくれた。

一応ベタなスポットも見ておきますか!ってことでシェエズィーゴォンパヤーへ。ギンギラギンのお寺が眩しい。眩しすぎるっていうかこれ凄いな全部塗ったのか。若い女の子が俺の手を引っ張って小さなトンネルに連れ込んで、金色の仏陀に金箔を貼らせようとしてくる。ちょっと待てこれ1枚いくらだと聞くと1枚1000チャットだと。あんた俺が聞かなかったら何枚貼らせるつもりだったんだ!でも、まぁ、ということで3枚だけ貼った。3000チャット。効果の程は知らん。こういうのは先に金額を言うもんだぞって言ったら、分かってるのか分かってないのか、ふてくされたような顔をされてしまった。出口付近の土産物屋の客引きがスゴイ。ポストカードを2~3枚だけ欲しかったんだけど、そういう系はないらしい。あなたが最初のお客なの、あなたが買ってくれないと雇い主に怒られるの、赤ちゃんもいるのお願い買って?ね?とスゴイ勢いで詰め寄ってくる売り子。確かに少し離れたところでやり手のオバサンがこっちをじっと見ている。うーんと思いながら小さなブレスレットの値段を聞いてみると12000チャット。いやそれはないわ!値下げしてみたけどそれでもいくら何でも高過ぎるので、適当なこと言って離脱。あの人はもしかしたら今日の給料が無いかもしれない。それは単なる嘘かもしれない。でも外国人だからって潤沢に金を持ってるって訳じゃないってことを分かって欲しい。それは傲慢過ぎるだろうか?価値観の押し売りだろうか?

辺りが真っ暗になって、そろそろ宿に戻るかーってことで商店で水を買う。雷がギャンと鳴く、ポツポツと雨が降り始めたのでこれはやばいかなと思って近くのレストランに入る。直後に土砂降りで一瞬にして辺りは川のようになってしまった。ミャンマーに来て初めての土砂降り。バイクが水没しそうだったので軒下に避難。店の奥ではローソクの明かりを頼りに調理が続けられている。しょうがないからじっと注文した料理を待っていると、今度は辺り一面が一斉に停電。店の男の子がLEDライトを天井から吊るすというので手伝ってやった。薄暗い軒下でコークを啜りながら炒め物を食べる。3700チャット。食べ終わって、頬杖付きながら、土砂降りの中を傘を差したり上半身裸でバイクに乗る逞しいミャンマー人たちをのんびり見て過ごしているうち、1時間くらいしてようやく雨は上がった。グズグズになった道をバイクに乗って宿に帰った。