ダイアリィズ イン ミャンマー(2)

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2018年9月16日(日)
ヤンゴン市内を散策。
晴れときどき雨。

朝、ドミトリーの窓のないベッドで起床。バルコニーに出るとあまりの眩しさと暑さにビビっていったん中に引っ込む。ミネラルウォーターを飲んで、シャワーを浴びる。シャワーはトイレとセットになっていて、それはユニットバスなんて大層なもんではなくて、普通のトイレの個室にシャワーが設置されているだけの簡素な造り。だからシャワーを浴びるとトイレも床もビショビショになる。トイレットペーパーはトイレの中に捨てちゃダメ。横に置かれたゴミ箱に入れる。台湾でもそうだったけど、これだけは何度経験しても慣れない。満を持して再度バルコニーに出る。大通りの喧騒。鳴り止まないクラクション。とりあえず散歩しますかね。

地図を見ながら歩く。ヤンゴン川沿いは中国人街が広がっていて、スーレーパヤーからヤンゴン駅の周辺はインド人街だそうだ。中国人街の大通りには金(ゴールド)を扱うショップが軒を連ねる。イギリス統治時代に整備されたであろう街の区画は縦横に整然と並んでいて、洋風の古い中高層建築物が道路の両脇を固めている。日差しが建物で遮られるので、道路の半分は陽が当たって眩しいのに、もう半分は陰って薄暗くジメジメした雰囲気だ。ミャンマーのテレビは衛星放送しかない?のか、建物の外壁にはおびただしいパラボラアンテナが咲いていた。

サクラタワー近くのカフェで現地民に交じって食事。チャーハンみたいなものを食べる。コーヒーを頼んだら茶色くて甘い、たぶん粉コーヒーが出された。モンゴルで散々苦しめられたゲロ甘コーヒーの記憶が蘇る。店の入り口は開け放たれていて誰でも入って来れる状態で、食事していると修行中の僧侶が托鉢に回ってくる。1人目には200チャットを。2人目は小さい紙幣が無かったので手だけ合わせた。施しは現金以外でも良いみたい。僧侶だけじゃなく虫も入ってくる。蠅がスゴイ。やめなさいそれは俺のチャーハンだ。

明日の夕方にバガン行きの列車に乗りたいので前売りチケットを買いに行く。チケット売り場はヤンゴン駅から離れた場所にあって分かりづらい。着いたら着いたで英語の表記が一切ない。それに客なんて誰もいない。その割にずらりと並んだカウンターにはちゃんと職員が在中している。これで仕事になるのかなと思うが、これで仕事になっているから続いているんだ。適当なカウンターに声を掛けてみると外国人用のカウンターは向こうだという。そちらに行って声を掛けるとバガン行きは一番右奥だという。ようやくたどり着いたカウンターで明日のバガン行きの寝台列車に乗りたいと言ったら、もう売り切れたとのこと。寝台は16人分しかないそうだ。しょうがないからリクライニングのアッパークラスにした。12000チャット。チケットには日付と座席番号、名前やパスポートの番号が手書きで書き込まれる。予約台帳も紙に手書き。客の予約情報はすべてこのカウンターの紙ペラ1枚に集約されるようなので、たぶんチケットを買うにはここに来るしかないのだろう。寝台はダメだったが、明日の列車は確保できた。16時ヤンゴン発で、翌日10時頃にバガン着予定。

ヤンゴン駅の周辺をふらつく。ボージョーアウンサンマーケットを覗いてみたが、客引きが多いし土産物を買うタイミングでもないので長居しなかった。すぐ向かいにはジャンクションシティという小綺麗な高層デパートが建っている。ここだけ妙に現代的でヤンゴンの景観から浮いていた。

再びダウンタウンに潜り込む。傾いた袖看板に外れ落ちたチャンネル文字。仕事柄ついついサインに目をやってしまうが、景観の情報量が過多のヤンゴンでは多少問題があっても問題に感じられない不思議。有名な19thストリートを抜けて、イオンの資本が入っているオレンジというスーパーでビールを買う。それからいったん宿に戻ってバルコニーでビール補給。

日本に留学して日系企業に就職、ミャンマー支店で働いている香港人と知り合う。ミャンマーで日本企業は苦戦している。どれだけサービスの品質が良くても高い。競争入札では質が悪くても中国や韓国の安いサービスが選ばれてしまうし日系企業と違って彼らは賄賂を武器にする。それでも便宜が受けられないこともあるので彼らもまた上手く行っているとは言い難い。対中感情自体が悪化している。日本からネットのインフラを売り込んだが失敗した。ヤンゴン郊外の日系工業地帯には導入されているからミャンマーで最も安定したネット接続ができる。きっと俺のヤンゴン駐在はもうすぐ終わりだ。バングラ国境の山に行ってみたいなぁ。途中から南アフリカ出身の黒人も話に参加。ヘイメーン。ヘイメーンという言葉を使う黒人に会うのは多分これが初めてだ。

夕方までダラダラ喋って、再び街へ。バーベキュー屋台で見た謎の魚を食ってみたいと思った。今日もウォーターフロントで食事しようかと思ったが、19thストリートに行ってみることに。魚を注文。とりあえず魚だけ。デカい。30cmくらいある。味は意外と淡白で、ピリ辛のタレで食べる。臭みを消すためと思われるパクチーが乗っていて、たぶん腹の中にも詰まってる。綺麗さっぱり食べると、店の娘さんがあんた綺麗に食べるねーと笑った。ミャンマー人の飯の食い方はちょっと汚い。スーパーでビール買って宿に向かう。ビール1缶800チャットくらい。ミャンマー滞在中はビール漬けの生活になりそうな予感。宿に戻ったら南アのヘイメーンが半裸で踊ってた。