ダイアリィズ イン ヴィエトナム(9)

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2019年9月24日(火)
ダラットから国内線でホーチミンへ移動。
晴れ時々くもり。

ダラッと起きてコーヒー飲んでチェックアウト。今日は飛行機でホーチミンに戻る。けど夜の便なので、出発まで宿に荷物を置かせてもらって街の中をぶらぶら散歩。今日は久しぶりに晴れた。それでも気温は25度以下。さっすが標高1,500m。

コーヒー豆を何種類か買いたいと思い、歩いて20分くらいのところにある焙煎所併設のカフェを訪問。工場か倉庫をリノベーションしたような建物で、テーブルからラックからランプシェードまでめちゃめちゃこだわってるなーって感じの空間。電源が用意されている席がちゃんとあって、MacBookにステッカー貼った若者がノマドなんかしてたりする。ベトナム、たまにこういう激オシャな場所が突然出現するから侮れない。混沌のベトナムとのギャップが凄い。けどそういう空間で地元のオッサンたちがコーヒーと煙草でダラダラしてたりするので、あぁやっぱりここはベトナムなのだと妙に納得してしまうのである。コーヒーを注文してから、店員さんにあれこれ教えてもらいつつ豆を選ぶ。次から次へと試飲させてもらったので地味にカフェイン中毒。良いなと思ったものを何種類か購入。焙煎工場の見学ができないか聞いてみたけど、どうやらまとまった人数でないとダメらしい。

宿に戻って豆を置いてから再び街へ。ちょうど昼飯時を過ぎた頃だったので適当なコムタム食堂に入ったら、お茶を飲んでいたオッサンがここに座れと同じテーブルに招いてくれた。メニューはベトナム語オンリーだったが、これが美味いぞ、これも良いぞみたいな感じで指南してくれる。英語通じなかったけど大体そんな雰囲気。で、オッサンお勧めのシーフード麺にしてみるよーと言ったらわざわざ厨房まで注文を伝えに行ってくれた。あまりに面倒見が良いのでお店の人かな?商売上手だな、と思ったけど、ただの客だった。真昼間からビール。オッサンは店の向かいで露店をやっている人だった。朝食の後は街の中をブラブラ。昨日行った市場にもう一度行ってみたり、池の周りを歩いてみたり、丘の上の大聖堂を見に行ってみたり。荷物をピックアップするために宿に戻って、まだ少し時間があったので、ビール休憩。今日はコーヒーとビールばっかり飲んでいる。今日は、というか今日も。

ダラットからホーチミンまではジェットスターパシフィックを利用。直前割みたいな感じで片道たったの3,000円。ほんの55分間のフライトだけど、ベトナムが誇るLCCのベトジェットより安い。けど安いというのは覚悟が必要なことで、20:00発の便が20:30に変更になって、最終的に21:55に変更となった。空港へ向かうまでにメールで変更が分かったから良かったものの、これが空港着いてからの発覚だったらキツかったなぁ。

ここベトナムがそうだし、ミャンマーもそうだったけど、こういう地方の街はだいたい空港が市街地から遠く離れた郊外にあって、そこへ辿り着くための公共交通機関が整備されていない。よって我々のような旅行客は自力で何とかして空港まで向かう必要がある。もちろん街でタクシーを使えば手っ取り早いんだけど、それだと何だかつまらない。宿の人に色々聞いてみるとシャトルバスがあるらしいってことが分かったので、それを使ってみることに。ちょっと早いけど、ここで待っていればバスが来ると言われた場所に到着。そこにはバスがまだいない。しばらく待つ。全然バスが来ない。近くにいたオバチャンに、空港行きのバス停はここで合ってる?と聞いてみる。空港は向こうだ、と遠い方向を指さす。確かに空港はそっちの方角だけど、俺が聞きたいのはシャトルバスの乗り場なんだよ。英語が通じないからしょうがない。諦めてまた待つ。そのうち韓国人の旅行客のカップルがやってくる。バスはここか?と聞かれるが、多分ねとしか言いようがない。不安にかられながら3人で待つ。そうしているとようやくバスが滑り込んできた。時刻表も料金表もないバス。出発時刻は、お客さんがある程度集まった時。

それから30~40分して、ようやく客が集まったバスがズルズルと出発。ボコボコの道をもの凄いスピードでかっ飛ばす。峠道でフォードのピックアップトラックを煽りまくる。こんなに高回転までブン回すバスは初めてだ。ジェットコースターに乗ったような気分。命が掛かっている恐怖を感じる。韓国人のカップルと、俺らここで死ぬんじゃねーのと笑いあう。けど何とか死なずに空港までたどり着くことができた。良い旅を、と言ってカップルと別れる。

空港では出発ゲートがあっちこっち変わって大騒動。けどようやく飛行機に乗れた。真っ暗なダラット近郊の景色を背景に、小さな飛行機は静かに離陸。どうして飛んでる飛行機の中で電話の着信音が鳴るんだ。タブレットでYouTubeを見るのはやめなさい。空港までのバスがひとつのアトラクションなら、飛行機もまたスリル満点のアトラクション。約1時間の短いフライトはあっという間に過ぎ去って、ホーチミン空港に着陸。海外のドメスティックエアラインは旅に便利だけど、これには常に緊張感が付きまとうんだ。時刻は日付変更直前。さすがに今日は疲れた。